2017年1月27日金曜日

いまはただ 思ひ絶えなむ とばかりを  人づてならで 言ふよしもがな

 おはようございます。本日もよろしくお願いします。

いまはただ 思ひ絶えなむ とばかりを
 人づてならで 言ふよしもがな
            左京太夫道雅(百人一首 63)

(今はもう、きみのことはあきらめた、ということだけを
せめて人を介してではなくて、直接、逢って言いたいのだけど、できない)

 伊勢神宮の斎宮をつとめた三条院の娘に、役目を終えた後とはいえ、密かに恋仲となり、発覚後に禁じられた恋となったにもかかわらず、こんな歌を送っています。未練がましい作者は、その後も神仏を怖れぬ行動で知られ、「悪三位」とまで呼ばれた評判よろしからぬ人物。
 はたしてこの歌は秀歌といえるのでしょうか? 素人判断は控えますが、『百人一首』が定家選定であることは学会でも定まっています。しかし、ほんとうに秀歌集なのか、疑問が出ています。何か違った目的をもって定家が選定したのではないか? 謎解きに取り組んだ試みもいくつか存在します。占い用の歌集との見方も、この種の歌の存在が後押ししてくれます。秀歌かどうかはおくとして、マイナスのシンボルとしては使えます。
 タロットなら「カップ4」で高まる不満。サビアンなら「レオ21度」で時期尚早の低級サイキック。みじめな真似事。易なら「天澤履(てんたくり)」で虎の尾を踏む危険。いずれも要注意のシンボルです。立ち止まり、方向転換するなり、あるいは全責任を取る覚悟が必要です。怠れば応分の罰や不遇など、マイナスの状況が待っています。

 本日、1月27日(水)午前11時より、午後9時(受付締切午後8時)まで、原宿占い館タリム(03-3497-5825)にて鑑定を行います。
*タリムでの鑑定は水曜日、金曜日です。

2017年1月25日水曜日

夜をこめて 鳥の空音は はかるとも  よに逢坂の 関はゆるさじ

 おはようございます。本日もよろしくお願いします。

夜をこめて 鳥の空音は はかるとも
 よに逢坂の 関はゆるさじ
             清少納言(百人一首 62)

(夜が明けないうちに、鶏の鳴き声をまねてだまそうとしても
 故事にある函谷関ならいざしらず、二人のあいだの逢坂の関所の守りは、
 けっして許されないほどに固いわよ)

 清少納言は、鶏の鳴き真似で門を開けさせた「函谷関」の中国故事を織り交ぜた機知に富んだ歌でプレイボーイを撃退しています。しかし、相手の大納言行成も、なかなかの曲者で、次の返歌を送ります。
「逢坂は 人越えやすき坂なれば 鳥鳴かぬにも あけて待つとか」
 まったくもって失礼きわまりない返歌で、笑えます。このやり取りを清少納言は、自らが『枕草子』で取り上げ、周囲の笑いをとっているのですから、さすがです。両者、引き分けといったところでしょうか。
 ここでは清少納言の歌をとります。タロットなら「ペンタクル4」で固い守り。サビアンなら「魚座14度」で狡猾な(機知に富んだ)守り。易なら「沢地萃(たくちすい)」で、”集まり”における”守りの必要性”。「関所」や「逢坂」のような、人、物、お金の集まる場所には、行成のような輩からの防護、防衛、セキュリティが必要です。

 本日、1月25日(水)午前11時より、午後9時(受付締切午後8時)まで、原宿占い館タリム(03-3497-5825)にて鑑定を行います。
*タリムでの鑑定は水曜日、金曜日です。

2017年1月20日金曜日

ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば  ただ有明の 月ぞ残れる

 おはようございます。本日もよろしくお願いします。

ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば
 ただ有明の 月ぞ残れる
    後徳大寺左大臣(百人一首 81)

(ほとどぎすの鳴き声のほうを眺めると
ただ明け方の月が空に残っていた)

 夏の訪れを告げる早朝の風景を絵画的に表現していると、通説では解釈し、その技巧を賞賛しています。しかし、この歌は田辺聖子も指摘しているように『平家物語』が背後に象徴された歌です。平家物語のクライマックスで後白河法皇が、老いた建礼門院徳子を訪ねます。歌の作者は、この時、法皇に付き添った公卿の一人。建礼門院の硯箱には「ほととぎす」の歌が記されていました。平清盛の娘であった彼女は、天皇家に嫁ぎ、安徳天皇を生み、国母となりました。壇ノ浦では、彼女の母親と息子が入水し、平家は滅亡します。かろうじて生き残った彼女は、出家後、一族の菩提を弔いながら、隠棲していました。間もなく彼女も亡くなります。そこに法皇が訪れるのです。戦乱によって翻弄された彼女の物語が一挙に呼び起こされます。「月」が象徴するのは法皇でしょう。
 ここでは「ほととぎす」の心情から歌意をとります。タロットなら「ソード3」で戦いに傷ついた心。サビアンなら「山羊座2度」で戦争によって破壊された愛と同情。易なら「天地否(てんちひ)」で乱れ廃る悲しみ。戦争の悲劇を乗り越えることはできるのでしょうか?

 本日、1月20日(金)午前11時より、午後9時(受付締切午後8時)まで、原宿占い館タリム(03-3497-5825)にて鑑定を行います。
*タリムでの鑑定は水曜日、金曜日です。

2017年1月18日水曜日

世の中よ 道こそなけれ 思い入る  山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる

 おはようございます。本日もよろしくお願いします。

世の中よ 道こそなけれ 思い入る
 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる
        皇太后宮太夫俊成(百人一首 83)

(世の中に、苦しみから逃れる道はないものかと思い悩んで
山の奥に入ったものの、鹿が悲しげに鳴いていた)

 俗世を逃れた山奥でも、鹿が泣いている・・・どこに行っても苦しみから逃れる「道」はない――という詠嘆に満ちた歌。歌意は通説のとおりにとります。作者は定家の父親で平安末期から鎌倉時代にかけて歌壇をリードした人。定家によれば作歌にあたって、細くあるかないかの灯火のもと、火鉢を抱え、「声忍びやかに永吟され、夜が更け人が寝静まるにつれ少し首を傾け夜毎泣かれていた」というから、まことに暗い。こうした引きこもりの態度こそ、歌を作るにふさわしい状態だと定家は述べています。引きこもりこそ、創造的態度なんですね。
 タロットなら「隠者」で内省と哲学。サビアンなら「蟹座16度」で瞑想。易なら「天山遯(てんざんとん)」で逃れ引きこもること。奥山の鹿の鳴き声を聞いてこそ「歌」という創造の道に入ることができるという逆説の世界です。

 本日、1月18日(水)午前11時より、午後9時(受付締切午後8時)まで、原宿占い館タリム(03-3497-5825)にて鑑定を行います。
*タリムでの鑑定は水曜日、金曜日です。

2017年1月13日金曜日

今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな

 おはようございます。本日もよろしくお願いします。

今来むと いひしばかりに 長月の
   有明の月を 待ち出でつるかな
             素性法師(百人一首21)

(今すぐに参ると言うので、何か月も観想しましたが
明け方の月が出てきてしまいました)

 彼氏を待つ長い夜の女心を歌ったと通説は解釈するのですが、それだと作者の坊主が女心を歌ったことになり気持ち悪い。思いっきり角度を変えます。「長月」を定家は「何か月も」と解釈しています。ならば坊主らしく山寺にこもった閑居の孤独がテーマ(こういう解釈をする研究者もいます)。

 作者の宗派は不明ですが、平安時代の仏教は密教が主流。瞑想法の初歩に月輪観(月の瞑想)があります。心の中に月をリアルにイメージします。「今すぐに(月)が参る」と言われたのですが、一向にイメージできない。何か月も修行を続け、月が心の中に出てくるのを待っていたのですが、出てこずに、出てきたのは「有明の月(明け方の月)」だった!

 タロットなら「月」で(霊的)予感。サビアンなら「蠍座8度」で月と霊的静謐、あるいは「蟹座22度」の待ち望むこと。易なら「水天需(すいてんじゅ)」でひたすら待つこと。「待てば海路の日和あり」です。

 本日、1月12日(金)午前11時より、午後9時(受付締切午後8時)まで、原宿占い館タリム(03-3497-5825)にて鑑定を行います。
*タリムでの鑑定は水曜日、金曜日です。

2017年1月11日水曜日

逢うことの 絶えてしなくは なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし

 おはようございます。本日もよろしくお願いします。

逢うことの 絶えてしなくは なかなかに
   人をも身をも 恨みざらまし
              中納言朝忠(百人一首44)

(もしも逢うことが絶対にないのならば、あの人のつれなさも、
わが身のつらい運命も、恨みはしなかったのに・・・)

 絶対に逢うことがないのなら、あきらめもつくのだけれど、たまたま逢うことで、しだいに恋心が募ってしまう。ありがちなことかもしれません。作者は三十六歌仙にも入っている歌人で、和歌のうまさで官位を得たり、笙の奏者としても知られた存在。順風満帆の人生の人ですが、中年すぎに人妻に恋をしたらしい。時々、逢えるのがかえってつらい。いかにも百人一首らしいかなわぬ恋の歌。この歌は深読みの象徴解読はせずに、そのまま読みます。
 タロットなら「カップ8」でつのる虚しさ。サビアンなら「乙女座7度」で待つ身のつらさ。易なら「雷沢帰妹(らいたくきまい)」でさまよい行けば凶。実現性をさぐりつつ、安易に動かず、忍耐強い努力を続けるとよいでしょう、といったところでしょう。

 本日、1月10日(水)午前11時より、午後9時(受付締切午後8時)まで、原宿占い館タリム(03-3497-5825)にて鑑定を行います。
*タリムでの鑑定は水曜日、金曜日です。



2017年1月6日金曜日

長からむ 心も知らず 黒髪の  乱れて今朝は ものをこそ思へ

 おはようございます。本日もよろしくお願いします。

 長からむ 心も知らず 黒髪の
 乱れて今朝は ものをこそ思へ
                  待賢門院堀河 『百人一首』から

(末永く心変わりしないというあなたの言葉が信じられないので
今朝は乱れたこの黒髪のように 心乱れて思い悩んでいます)

「黒髪の乱れ」のあたりから、百人一首の中でも最もエロティックな恋歌と評されている歌。作者は崇徳院上皇の母親。息子は策謀に巻き込まれ、天皇を退位しました。その時、彼女も出家しています。数年前のNHK大河ドラマ『平清盛』でも、崇徳院のすさまじい怨念が描かれていました。そんな歴史に思いをはせると、素直にそのまま読めません。「今朝」や「黒髪」も違った意味を隠しているのではないのか? 歌の解釈においても、思い悩む世界に引き込まれます。疑い、思い悩むどす黒い世界です。タロットなら「悪魔」、易なら「水雷屯」、サビアンなら「蠍座29度 存在の悲しみ」といったあたり。容易に抜け出せません。いきなり魂の極北です。ここはじっとがまんして、時の経過にゆだねるしかありません。苦し紛れの悪ふざけはいけません。冬至も過ぎ、日はすこしずつ伸びます。

 本日、1月5日(金)午前11時より、午後9時(受付締切午後8時)まで、原宿占い館タリム(03-3497-5825)にて鑑定を行います。
*タリムでの鑑定は水曜日、金曜日です。

2017年1月4日水曜日

人はいさ 心も知らず ふるさとは 花の昔の 香(か)ににほひける

 あけましておめでとうございます。1月4日(水)、本日より、鑑定を開始します。正月ボケですが、よろしくお願いします。
 さて、年も改まり、気分も変わったところで、本日から趣向を変えて、『百人一首』をランダムに選び、占いとして解読していきましょう。藤原定家は、秀歌を選定したとされますが、実は占い用であったという説もあります。さて、本日の歌は紀貫之の歌です。

人はいさ 心も知らず ふるさとは
花の昔の 香(か)ににほひける

人は心変わりをするかどうかは知らないけれど(心変わりをするものだけれど)
あの故郷の梅の花だけは変わらない香りをただよわせている。

「ふるさと」は奈良県の初瀬山で、そこに咲いている「梅の花」を歌ったと解説されている。初瀬山は天照大御神にかかわる聖なる山であり、真言宗の長谷寺には天照大御神と集合した大日如来が祀られている。梅の香は変わることのない聖性を象徴しているわけだが、「か」には「太陽の輝き」もかかっている。天照大御神の普遍的な恵みも歌われているのだ。変わりやすい人のこころ、世の動きを越えた普遍的なものを心に呼び起こし感謝しましょうという正月にぴったりの歌です。
*この解釈は定説的解釈を参照しつつ、独自の解釈もはいっているので、その点を考慮ねがいます。

本日、1月4日(水)午前11時より、午後9時(受付締切午後8時)まで、原宿占い館タリム(03-3497-5825)にて鑑定を行います。
*タリムでの鑑定は水曜日、金曜日です。